6月1日より、東京都は都の事業者への休業要請緩和(東京都ロードマップ)をステップ2へと移行しました。
日本を守っていくためにも経済活動の再開は必要ですし、休業や自粛が緩和していくのは嬉しいことですね。
しかし、東京都のコロナ新規感染者数は微増傾向にあります。その中でのステップ2移行は妥当なのでしょうか?
出典:https://www.tokyo-np.co.jp/article/32123
東京アラート基準超えでもステップ 2へ移行した理由
新規感染者数 | 経路不明 | 増加率 | |
緩和 | 1日20人未満 | 1週間平均50%未満 | 前週を下回る |
6/1現在 | 約12.1人 | 52.9% | 1.7%増 |
表で示したように、新規の感染者数は下回ってるものの、経路不明率と増加率に関しては緩和の基準を超えています。東京アラートを発表した際、小池知事は1つでも基準を超えれば東京アラートを発動すると発言していました。
しかし今回、東京アラートが発動される基準を超えていたにも関わらず、東京都は緩和のステップ2へ移行したのです。東京アラートの基準を超えているのになぜステップ2へ移行するの?と疑問に思われた方も結構いたはずですよね。
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これについて、小池知事は深く言及していません。ですが、東京アラートと段階的緩和のステップの因果関係などについて、KARADA(からだ)内科クリニックの佐藤昭裕先生は以下のように話していました。
”アラートというのは、あくまで注意喚起。ステップとはまた別”
佐藤先生の解釈では、東京アラートが基準を超えた、あるいは東京アラートが発動されたとしても、それが必ずしもステップの引き上げに影響するとは限らないということですね。ステップの引き上げはあくまで都の感染者数などを総合的に判断した結果であり、基準の超越から厳格に判断していくということではなさそうです。
また、佐藤先生は「小池知事は注意喚起のために、最初はあえて強く言ったのではないか?」とも言っていました。確かに、あえて強く注意喚起をして国民に高く意識してもらうことも必要です。
ステップ2への移行が成功か否か。それはまだ分かりませんが、これを成功に繋げるのは国民1人1人の行動と思われます。自粛生活に逆戻りしないよう、新しい生活様式を継続していきたいですね。