2020年6月17日にリリースされるあいみょん「裸の心」。フォークソングっぽいと評判となっています。
あいみょんは代表曲「マリーゴールド」をはじめ、これまでにもフォークっぽいとか懐かしいという感想を抱くリスナーが多かったわけですが、昭和の歌謡曲要素を引き継いだあいみょんが人気の理由とは何なのでしょうか?
今回は「裸の心」の評判を踏まえ、あいみょんが2020年代で人気となった理由を改めて考察してみます。
出典:http://www.wws-channel.com/music2/131856.html
フォーク要素のあるあいみょん「裸の心」
あいみょんは数々のインタビューの中で、吉田拓郎さんや浜田省吾さんといったフォークシンガーに憧れていると語っています。これは音響関係の仕事をしている父親の影響で聴いてきたとのことですが、そこからフォークが大好きになったそう。実際、吉田拓郎さんのライブに参戦したと自身のTwitterで語っていました。
筆者自身、吉田拓郎さんや浜田省吾さんが好きです。他にも、海援隊やふきのとうなど昭和を代表するフォークシンガーたちを好む私にとって、あいみょんのような若い世代がフォークを受け継いでくれていることに非常に喜びを感じました。
このような彼女自身のルーツから「裸の心」にフォーク要素を感じるのはごく自然なことです。ブレイク後の楽曲では「ハルノヒ」なんかもフォーク要素が強いですね。
よって、「裸の心」はあいみょんの原点であり真骨頂ではないかと感じています。
2020年代における人気やヒット曲の傾向
いくらアーティスト自身がいい曲と思って世に送り出しても、それが必ずしもヒット曲となるとは限りません。ですが、あいみょんが人気アーティストとなりヒット曲を連発しているのは紛れもない事実ですよね。
ではなぜ、あいみょんは2020年代でも人気となりヒット曲を生み出すことができたのでしょうか?
フォークの全盛期は昭和。令和となった2020年代の主流ではありません。だからこそ、あいみょんの楽曲から懐かしいという感情が生まれるのでしょう。
しかし、平成、令和と時代が変化していった中でフォークや歌謡曲要素は完全に消え失せていたのでしょうか。いや、それは違いますよね。
1998年に「夏色」でデビューしたゆず、「桜」を代表曲に持つコブクロのジャンルはまさしくフォークです。2020年代付近でブレイクしたアーティストに関しても、米津玄師さんの楽曲には歌謡曲イズムを感じています。2020年6月現在、日本国内の音楽業界で特に話題となっている瑛人さんの「香水」もフォークの要素がありますね。
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この「香水」はTikTokをきっかけに人気となりました。このように、かつて情報の最先端がテレビやラジオなどのメディアだったのに対し、現代ではSNSへ変わっています。音楽を聴く手段もフォーク全盛期だった時代ではレコードが主流でしたが、その後CDに代わり、2020年代ではダウンロードやYouTubeと時代と共に変化していますね。
しかし、聴く手段における主流が変化しても、日本人の好みや感覚はさほど変化していないのではないのでしょうか。
今後も歌謡曲やフォークの要素があるヒット曲が誕生する可能性は大いにあるでしょう。